【抗議声明】 発射実験に抗議する! 以下の抗議声明を首相官邸、石破茂防衛相、防衛省、自民党、公明党、報道関係者あてにファックス送付しました。ハワイからの連帯メッセージもあらためて添付しました。ぜひ抗議の声を届けてください。 [抗議先] ◇首相官邸 (FAX)03-3581-3883 ◇石破茂防衛相 (FAX)03-3502-5174 ◇防衛省[広報] (FAX)03-5269-3270 ◇自民党 (FAX)03-5511-8855 ◇公明党 (FAX)03-3225-0207 [要請先] ◇民主党 (FAX)03-3595-9961 ※「ミサイル防衛に反対を」と働きかけてください。 ************************************************************ 〜 佐世保への実戦配備を中止し、ミサイル防衛から撤退せよ!〜 12月18日午前7時すぎ、海上自衛隊イージス艦「こんごう」が米ハワイ・カウアイ島沖で迎撃ミサイルSM3による模擬弾道ミサイルの迎撃実験を強行した。防衛省は実験の「成功」を発表した。11月6日に標的を追尾・捕捉する実験を行うなど入念な準備を積み重ねた末の「成功」はしかし、模擬弾頭の飛行コースなどが予め計算された、実戦とは程遠い「出来レース」に他ならない。 今回の迎撃実験はまず何よりも、ハワイの海と空と大地を侵すものであり、到底許すことはできない。こんごうが使ったハワイにおける「ミサイル防衛(MD)」実験施設(太平洋ミサイル射場)は、先住民族が崇めてきた土地や海を侵略したうえに構築されている。 さらに、「防衛」を前面に掲げるMDの本質は、米軍が反撃を恐れることなく核をも含めた先制攻撃(予防戦争)を行うための「先制攻撃促進装置」に他ならない。日本が配備を開始したSM3やPAC3などのMDシステムは、米軍のMDシステムを補完する。日本列島と住民は、米軍による「先制攻撃のための盾」として反撃の矢面に立たされることになるのだ。 そして、こんごうの迎撃ミサイルの照準は、憲法9条にも向けられている。迎撃は大気圏外の宇宙空間で行われており、宇宙の軍事利用を禁じた「宇宙の平和利用原則」に違反する。また将来、米国向けミサイルの迎撃も可能とされる日米共同開発中(三菱重工などが参加)の新型SM3の搭載が見込まれており、集団的自衛権の行使を射程に入れている。加えて、新型SM3は第三国への輸出が想定されており、武器輸出禁止三原則をさらに空洞化させることは必至だ。MDは、日米安保戦略会議で「はらわたを見せ合う」(大古和雄)と防衛省幹部(当時)が形容するほどに、日米の「軍産学複合体」を一体化させている。 折しも現在、隠されてきた軍需利権の深い闇に捜査のメスが入り、MDが最大級の利権の温床であることが明らかになりつつある。再逮捕された守屋前防衛事務次官は、MD導入の脚本と演出を担った張本人であった。SM3ミサイルは1発約20億円、こんごうへのSM3搭載費だけで総額412億円が投じられた。当面導入するシステムだけで1兆円、将来的には6兆円にも及ぶとされるMDは、「スパイラル(らせん状)開発」の名のもとに日米の軍需産業や国防族に半永久的に利権を提供する悪質なプロジェクトである。 石破茂防衛相は実験後の会見でMDの費用対効果を聞かれ、「人命が救われることがお金で計れるか」と大見得を切った。しかし、軍需産業の救済に多額の税金を投入する一方で、薬害肝炎被害者や貧困にあえぐ人々を切り捨てようとしてはばからない残酷な政府の閣僚に、そうした言葉を発する資格はない。 MDは、米国による東欧への配備計画が米ロ間で深刻な軍拡競争の引き金となっているように、軍事対立の拡大と資源の浪費のみをもたらす百害あって一利なしのプロジェクトである。日本政府はMDにのめり込むのではなく、軍拡競争自体にストップをかけ、軍縮を促進する「踏み込んだ外交」こそを展開すべきである。 私たちはあらためて要求する。
・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・ 「核とミサイル防衛にNO!キャンペーン」へのハワイからの連帯あいさつ 2007年12月11日
日本の兄弟・姉妹の皆さんにあいさつを送ります! アメリカのいわゆる「ミサイル防衛」システムに日本が参加することに反対する皆さんに熱いあいさつと連帯を送ります。 私たちは「ミサイル防衛」が嘘であるということを知っています。「ミサイル防衛」の真の戦略的目的は米軍の攻撃能力を高めることにあります。はるか上空から海底深くに到るまでの軍事的「全領域支配」を追求しようとするアメリカのあくなき姿勢は、平和と安全をもたらすものとは程遠く、地球全体を脅かす危険で新たな軍拡競争を加速させています。 米国は、太平洋地域における帝国拡大のために、独立国であったハワイに武力侵攻し占領しました。現在、帝国の情報技術前線の拡大に伴い、米国のミサイル防衛プログラムは、ハワイの陸地や、海、空を侵しています。「こんごう」が撃ち落とす予定のミサイルは、カウアイ島ノヒリにある聖なる砂丘の上から発射されます。この場所は、ハワイの先住民族である「カナカ・マオリ」(Kanaka Maoli)が伝統的に墓地にしてきた所なのです。 米軍による侵犯は、帝国が自らの領域を監視するための電子的な目や耳を設置しているハレアカラ山(マウイ島)やマウナケア山(ハワイ島)などの聖なる山々に広がり、強力なソナーがクジラたちを傷つけ殺しているかもしれない海中深くにまで及んでいるのです。 さらに、米海軍は、「暫定作戦地域」を210万平方海里および空域に広げることを計画しています。これはハワイ諸島全域を完全に包含するものです。 私たちは、私たちの大切な土地や、海、空が戦争の出撃地になることを許しませんし、戦争マシーンの工作者たちに場所を与えることも許しません! 私たちは、ハワイ沖のミサイル防衛実験に日本が参加することに強く反対し、米国のミサイル防衛計画への日本の関与を拒否する皆さんのアクションに拍手を送ります。こうした戦争ゲームに日本が加担することは、その平和憲法を裏切ることです。 平和と正義と非核の世界に向けて、私たちの声と行動を結集しましょう! 連帯のもとに
2008年1月30日(水)更新
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