チェコの「ミサイル防衛」反対国際署名に協力を!














 解釈改憲を超える「立法改憲」により憲法9条を実質的に破壊し、宇宙の公然たる軍事利用に道を開く「宇宙基本法案」の連休明け審議入りと成立が狙われています。「宇宙における9条改憲」が、自公民の翼賛体制で無風のまま強行されることを座視するわけにはいきません。優先されるべきは「宇宙の利権」ではなく「地上の生存権」です。9条改憲反対の質が試されているのではないでしょうか。

 世界に視野を広げると、宇宙(=地球)における覇権と先制攻撃態勢の強化を目指す米国のミサイル防衛(MD)網の構築に、チェコやポーランドの人々が果敢に立ちはだかっています。「パトリオットミサイルはいらない!習志野基地行動実行委員会」の吉沢弘志さんの紹介で、チェコのMD用レーダー基地建設に反対する国際的な電子署名を知りました。ぜひグローバルなMD包囲網に加わってください。

【チェコのミサイル防衛反対国際署名にご協力を!】

●署名はこちらから(簡単にできます)

 http://www.nonviolence.cz  ※日本からの署名はまだ少ないようです。

[背景]
 米ブッシュ政権はチェコにMD用のXバンドレーダー基地を、ポーランドに地上配備型迎撃ミサイル基地を建設しようとしています。「イランの弾道ミサイルの脅威」を口実としたこの計画に、ロシアが強く反発。既に「欧州安全保障の安定の錨(いかり)」とされてきた欧州通常戦力(CFE)条約の履行停止に踏み切るなど、軍拡による対抗姿勢を強めています。

 チェコでは建設予定地周辺の自治体で次々と住民投票が行われ、圧倒的反対の意志が示されています。また建設反対の世論は7割を超えています。

 しかし、4月3日に行われたNATO(北大西洋条約機構)首脳会議は、米国による欧州MD網をNATOの集団的防衛に統合するとした「ブカレスト宣言」を採択してしまいました。チェコ政府が世論を無視してレーダー基地建設受け入れを決めた中、連立政権与党の緑の党は、米国がMDをNATOの指揮下に置くと確約していない、欧州連合(EU)の承認がなされていない、との理由で、国会での承認を拒んでいるようです(政府は野党議員の切り崩しに入ったとのこと)。

 こうした状況を受けて、チェコのトポラーネク首相は米国との受け入れ協定の調印が、6月初旬にずれ込むとの見通しを表明。当初はライス米国務長官の5月初旬のプラハ訪問に合わせて調印する予定だったため、ライスの訪問も延期されたそうです(4月30日付、日経)。

 チェコの市民運動による今回の国際署名運動は、議会への圧力を強めるための重要な方法として呼びかけられています。目標は50万人。サイトにはノーム・チョムスキーらのメッセージ(英文)も掲載されています。また、右側の署名者数合計の欄をクリックすると今までの署名者一覧を見ることができます。

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杉原浩司(核とミサイル防衛にNO!キャンペーン)
kojis@agate.plala.or.jp  http://www.geocities.jp/nomd_campaign/